インドネシアの不動産テックについて調べてみました。なお、資金調達やExit状況など、投資家目線での内容が多めになります。
rumah123
インドネシアの不動産ポータル最大手。現時点での掲載物件数は200万件ほど。日本でいうSUUMOやホームズにあたります。
設立は2007年。創業には後に大臣やジャカルタ州副知事も務めるSandiaga Uno氏が携わっています。
2011年にマレーシアのiProperty Groupに買収され、さらに2019年にはiProperty Groupごとシンガポールの99 Groupに買収されています。現在は rumah123+99.co 連合として、圧倒的な存在感を示しています。
Lamudi
不動産ポータル。現時点での掲載物件数は50万件ほど。
ドイツのRocket Internetが2013年に設立。2023年10月にオーストラリアのDigital Classifieds Group (DCG)に買収されています。
またLamudi自身も企業買収に積極的で、2022年にはOLXの不動産事業を、2024年には後述するIdealを買収しています。
Rukita

コスやアパートなどの中長期住宅のマネジメントとマーケティングをおこなう。2024年12月時点での取り扱い物件数は1300件ほど。
2019年設立。2024年3月にはシリーズBで$15M(約22億円)を調達し、日本のMPower Partnersからも出資されています。
スタートアップながら、老舗のコスポータルであるInfokost.idを2022年に買収するなど、積極的な事業展開をしている印象です。
私自身も以前コスを探しているときにRukitaで気になる部屋を見つけたのですが、満室で内見すらできないことがありました。またコンテンツマーケティングにも力を入れているようで、インドネシアの不動産情報を検索しているとRukitaのブログ記事がよくひっかかります。
Travelio

短期から中期滞在向け宿泊施設のプラットフォーム。アパートメントや戸建て住宅からからヴィラまで幅広い宿泊施設を提供しています。月契約や年契約もできるbooking.comというようなイメージです。
設立は2015年で、2023年4月にはシリーズCでの資金調達を行なっています(調達額は非公開)。
GoWork

インドネシア版WeWork。インドネシア最大のプレミアムコワーキングおよびオフィススペースで、現時点で25ヶ所の拠点がある。
設立は2016年で、2018年にはシリーズAで$13.8Mの資金調達を実施しています。その後もデットを含めた複数回の資金調達を行なっているようです。
Mamikos
コスの検索プラットフォーム。
2015年設立でコスのプラットフォームとしては後発ですが、現在もっとも存在感があります。
2回のラウンドで計$750Kの資金調達を行い、SoftBank Ventures Asia (SBVA) からの出資も受けています。
2020年に韓国の不動産テックスタートアップRSQUAREにより買収されました。
Tanaku

不動産金融プラットフォーム。2%の前金で新居を取得でき、住みながら住宅ローンの頭金を準備できるというスキーム。他にも改装や設備費用のためのプランや、住宅を担保にした融資制度もある。
2022年設立。同年にプレシードでEast Venturesから$5.5Mを調達しています。
Pinhome
不動産取引に関するスーパーアプリ。不動産ポータルだけでなく、賃貸や売買に関する各種手続きや、ホームクリニングやエアコン清掃などのサービスまでアプリ内で完結できる。
2020年設立。2022年にはシリーズBで$50Mを調達しています(評価額$225M)。
創業者でCEOのDayu Dara Permata氏は、インドネシアの名門校バンドゥン工科大学を卒業後、インドネシアのマッキンゼーを経てGojekの経営チームに参画するというキラッキラのキャリアを持っています。
Jendela360

不動産ポータル。360度のバーチャルツアーを売りにしていますが、すべての物件が対応しているわけではありません。
2016年設立。2024年8月には2回目のシリーズAで$2.7Mを調達しています。他社に比べると資金調達ペースや事業展開のスピードはゆるやかな印象です。
ideal
住宅ローンポータル。20以上の銀行と提携し、1000以上の住宅ローンから選べる。
2021年設立。2022年にプレシードで$3.8Mを調達し、2024年8月に先述のLamudiによって買収されました(買収額は非公開)。創業からわずか3年でのM&Aとなりました。
ringkas

住宅ローンポータル。
2022年設立。2022年にプレシードで$2.3Mを500 Globalなどから、2023年にシードラウンドで$3.5MをEast Venturesなどから調達しています。
amoda

プレハブタイプの住居を提供するスタートアップ。
2021年設立。2022年にはプレシードで、2023年にシードで資金調達しています(どちらも金額は非公開)。また、リード投資家としてEast Venturesが入っています。
まとめ
以上、インドネシアの不動産テック企業を調べてみました。
個人的には事業内容や資金調達額からRukitaとPinhomeに注目しています。
また、こうしてまとめてみてみると、East Venturesはしっかりインドネシアスタートアップ市場に入り込んでるなという印象ですね。
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